遠くからでも、はっきりと分かる・・・・

鮮やかな黄色の花たちを風に揺らして、大きく手を振ってくれているようでした。

春、Mimosaとの再会です。

嬉しくて、ワクワクしながら駆け寄ると、

さらに、ふわふわと揺れて、はしゃいでいるみたい

じっとしてくれないので、シャッターを切るのが大変です。

花言葉は、「友情」

 

ミモザは、マメ科 アカシア属のオーストラリア原産の樹木です。

Mimosaは、本来、オジキソウ(Mimosa pudica) を指し、

アカシアとは全く異なる植物です。

この樹木の葉やポンポンとした花の形状がオジギソウによく似ているために、

誤って「ミモザ」と呼ばれるようになりました。

ちょっとややこしい生い立ちです。

 

Mimosaの語源はギリシャ語の「mimos(人真似)」で、

このオジギソウが人のように動くことに由来しています。

パントマイムは、古代ギリシア語の pantōs (すべて) と

mimos (モノまね) を組み合わせたpantomimosが語源です。

アカシアの葉は、手で触れても、オジギソウのようには、動きません。

 

 

ミモザと総称されるアカシア属は、1200種もの品種があり、

このアカシア(上記写真)は、ギンヨウアカシア (Acacia baileyna)です。

鼻を近づけても、香りは、あまり感じられませんでした。

 

ミモザには、天然香料がありますが、香料として抽出(アブソリュート)されるのは、

主に「ワットル」と呼ばれるフサアカシア(Acacia dealcata)の種です。

葉と花はより大きく、高さは、1mほどの低木です。

 

 

SubRosaでは、2017年の秋、新しいMimosaを入荷し、

現在、2種類のMimosa精油(アブソリュート)があります。

ミモザの黄色い花は、花びらではなく、実際には、雄しべです。

非常にもろいため、香気成分を得るには、摘んでから24時間以内に

処理しなければなりません。

ミモザは、香料業界では、保留剤として、

また、パウダリー調の香りの影の仕立て役として、非常に人気がありますが、

収穫量は少ないため、高価なエッセンスの1つです。

香りの成分は、炭化水素を主に、エナント酸、アニス酸、酢酸、フェノールEtc..。

 

ミモザは、草っぽさの中に、

ほのかに優しくふんわりしたパウダー調の香りが広がります。

主張は決して強く無いけれど、どこか存在感のある謎めいた個性を持っています。

調香に加えると、全体に溶け込みながら、その影の力を発揮します。

「若い乙女の好む香り」とされ、

嗅覚の衰えた人には感じられないとも・・・・。

香りのカウンセリングをしていると、ミモザに惹かれる方からは、

「なんだろう?よくわからないけれど、なんだか好き・・・」

という答えが多く返ってきます。

そう、ミモザには、過去の記憶を呼び覚ます力があるのです。

本人でさえ、分からない何か・・・・

その「何か」にひたすら心を澄ましていくと、

インスピレーションが降りてくることがあります☆

ぜひ、そのような出会いがあったなら、静かに聞いてみましょう。

 

スキンケアにおいては、ミモザの成分は、非毒性で、

肌に優しく、ストレス性の敏感肌に有効です。

(※初めての使用においては、必ず、パッチテストをすること)

又、ミモザの香りが、薔薇精油と共に、

体内のDHEAホルモンの産生を促すものとして、資生堂では、研究が進められています。

DHEAは、抗ストレス、媚薬効果や若返りホルモンとして知られるホルモンです。

お肌は、肌表面のケアだけでなく、心や体内の環境・ホルモンバランスEtc・・

にアプローチすることによって、コンディションが整います。

ストレスに弱い肌や、老化が気になるお肌も、

自分の身体でステロイドホルモンを産生する力を引き出させれば、

合成ステロイドの治療薬も、若返りの高級クリームも必要なくなります。

なんと素晴らしい☆

このような研究から、

体内のコンディションに優しくアプローチし、肌本来の力が高まる

安全な化粧品が開発されていくと良いです。

 

時に、「香料」という化粧品の成分表記だけで、

敏感肌の人達は、その化粧品をためらってしまう傾向があり、

多様な意味を持つ「香料」が必ずしも安全とは言えないことも

正直、確かなことではあります。

また、天然精油を含む香料の成分の大変素晴らしい薬理的効果、

心理的効果、美容効果も、万人に合うとは言えず、

超敏感肌にとっては、その使用にはリスクがつきます。

 

そのため、香り成分を塗布することだけなく、

香りによる嗅覚からのアプローチの美容にもたらす素晴らしい恩恵についても、

もっともっと知られていくことを願い、また、伝えていきたいと思っています。

「塗る美容」から「香る美容へ」

もちろん、極上の天然香料によって・・・☆

香りによる身体の免疫機能Upには、15分間の芳香浴が有効とされます

芳香浴を続けるだけで、想像以上に、

お肌のコンディションが整うことに驚かれるかもしれません!

それは、目には見えない香りの魔法なのです☆

お肌が敏感になっている時にこそ、お肌表面を少し休ませて、

あなたの好きな香りで「香る美容」を取り入れてみて下さい

(香りの成分は揮発するので、刺激となる場合もあります。

敏感肌の方は、少しずつ試していきましょう♪)

 

季節の花、ミモザが揺らぎやすい肌と繊細な心を労わってくれるとは、

なんだかとても嬉しい

旬の食材を身体が求めるように、旬な香りも楽しみたい

ぜひ、春の香りを探しに出かけてみてください。