春は、まだ遠いように感じますが、アネモネを見つけました。

 

 

アネモネ尽くしの花束は初めて☆

お花屋さんでは、花は、きゅっと閉じられていて、その顔を見せてはくれませんでした。

活けてから、しばらくすると、ゆっくり花開き、また、閉じたりします。

この花弁に見えるのは、実際には、ガクなのだそう。

光と温度に反応して、閉じたり、開いたりするので、様子を見るのが楽しくなります。

ギリシャ神話からは、繊細なお花のイメージですが、

茎は思ったより太くしっかりしていて、

ガクが閉じて、ぐったりしているように見えても、再びシャキッと立ち直ります。

全草に毒性(プロトアネモニン)があり、茎を切るときに出る汁に、

皮膚炎を起こすことがあると、文献にありました。活けるときには、注意してください。

 

「アネモネ」の名はよく知られていますが、特別な芳香はなく、香料はありません。

この花は、アフロディーテの愛の印とされ、

彼女が特別に愛した美少年アドニスが猪に突き倒され瀕死の時に、

花に生まれ変わらせ命を吹き込んだとされます。

そのため、この花には、「永遠の生命」への願いが込められ、

死と再生を繰り返す植物神アドン(セム語の「主」に由来)

としてアドニスは崇められるようになりました。

 

そして、アフロディーテのこの儚い恋から、赤い薔薇は誕生します。

アフロディーテは、神々や人間の愛を取り持つ守護神ですが

自らの恋では、私たちと同じように、失恋もし、涙を流すのでした。

 

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