嫉妬に燃えるキルケ
嫉妬したことありますか…… ?
私達のこころの影に潜み、一度芽生えると、 メラメラと燃え上がり 行くあてを失う、
嫉妬、妬み、恨み 闇の底で 強力な自我=エゴをまとった
闇の女王になってしまったことが、
ありますか.....?
嫉妬、妬み、恨み、ネガティブな負の感情と代表されるこれらの感情は、自分達が考
えているほど、簡単に消えてなくなってくれるものでは、ありません。 幼児の頃には、
芽生える「嫉妬」の感情は、人間であるならば、誰もがもつ自然な情動でもあるからで
す。 ごく自然の「うらやましい」「素敵だな」と思うことや、相手と比較して自分より優れ
ている と感じることはよくあるものです。 その感情を肯定的に受けいれられず、相手
に敵意を持った場合、嫉妬心は芽生え 本来ある穏やかで平和な心を置き去りにし
て、暗いエゴの迷宮へと入ります。
どうか、この迷宮から逃れられますように….. 何度、お祈りした事でしょう….?
嫉妬心を芽生えさせる対象は、どれだけその対象を憎んでいようとも、皮肉なことに、
「自分を惹きつける興味のあるもの」 「自分のもっていないもの」
「最も欲しいもの、まさに、そのもの!」にしか芽生えない感情です・・・
そして、その対象の存在によって、自分の大切な愛、地位、プライドを失う可能性、
恐れを感じた時に 胸は熱くなり、血管はざわめき、頭が酸欠になり、目の色は変わ
り、闇の女王へと豹変します。
押し込めて、押し込めても湧き出る「悔しさ」は、自己の欠乏感や劣等感をよりいっそ
う、増大させていくばかり。
マイナスの連鎖は、歯止めが効かなくなり、さらに多くのマイナス要因を引き寄せ、ど
うにか、自己を正統するために闘いますが、結局空気を切るようなフラストレーション
だけが募ります。
一方、芽生えてしまった感情に、「嫉妬してはいけない」「そんなふうに感じてはいけ
ない」と思いつめ、自分を責めれば責めるほど、自己の欠乏感は強まり、嫉妬という
感情だけには、おさまらない罪悪感を伴う苦しくて重い感情を背負うことになります。
この迷宮から抜け出ることは出来るのでしょうか?
闇の国から、 美しい心の源へ戻れる時はくるのでしょうか?
その鍵は、自分自身だけが握っています。
つづく